Question
あなたは老舗企業のIT部門部長。DX推進プロジェクトで、事業担当役員の山田氏(60代、創業家出身)が、費用対効果や拡張性に劣る自社サーバーでのシステム構築を強く主張しています。山田氏は「昔からこれでうまくいってきた」「情報漏洩のリスクが低い」と、成功体験と漠然とした懸念からくる変化への抵抗が強く、最新のクラウド移行案を全く聞き入れようとしません。このままではプロジェクトの遅延と将来的な競争力低下は避けられません。
この状況で、山田役員を説得し、プロジェクトを正しい方向へ導くための第一声として、相手の感情を刺激せず、かつ進言の機会を得るのに最も適切な対応はどれか?
【選択肢 A】 不正解(悪手)
「トレンドから外れている」「一目瞭然」と相手を論破しようとするアプローチです。自身の成功体験にプライドを持つ役員に対し、このような否定的な物言いは防衛本能を刺激し、即座に心を閉ざされてしまいます。
【選択肢 B】 不正解
「若手社員の声」を持ち出していますが、権威を重視する役員にとって、現場の若手のモチベーションは意思決定の決め手になりにくいです。本質的な懸念である「セキュリティ」や「コスト」への回答になっておらず、説得力に欠けます。
【選択肢 C】 正解(良手)
相手の「安定志向」を肯定し、これまでの貢献を承認することで心理的な壁を取り払っています。その上で、相手が最も懸念している「セキュリティ」「コスト」という論点に対して、事例紹介(エビデンス)という形で対話を申し出る、極めて賢明なアプローチです。
【選択肢 D】 不正解(悪手)
「計画が破綻しかねない」という警告は、相手に責任を押し付けているように聞こえます。追い詰められたと感じた役員は、プロジェクトの推進を許可するどころか、さらに頑なになってしまうリスクが高いです。
