【納期遅延Lv4】重要PJの遅延発覚!新任課長の初動は?

【納期遅延Lv4】重要PJの遅延発覚!新任課長の初動は? インバスケット演習

あなたは、DXソリューション事業を展開する「株式会社ネクストリーム・ソリューションズ」の開発2部・課長です。本日付で他部署から異動し、課長に就任しました。前任者は急な海外赴任となり、十分な引き継ぎは受けられていません。

あなたの部署は、最重要クライアントである大手製造業「株式会社アトラス・マシナリー」の基幹システム刷新プロジェクト『Project Phoenix』の中核を担っています。

出社後、自席のPCを立ち上げてメールをチェックしたところ、担当プロジェクトリーダーから1通の未読メールが届いていました。これから1時間の全部署長会議に出席するため、すぐにPCを閉じて席を立たねばなりません。会議前に、このメールに対して何らかの指示を出す必要があります。

未読メール


差出人: 佐藤 健太(開発2部 プロジェクトリーダー)
日時: 20XX年10月26日 09:15
件名: 【至急・ご相談】Project Phoenixの進捗について


本日より開発2部課長に着任されたとのこと、おめでとうございます。
着任早々、大変申し訳ないのですが、緊急でご相談したい件がございます。

担当しております『Project Phoenix』にて、協力会社のテックフォージ社が担当する「生産管理最適化エンジン」モジュールの開発に、現時点で約2週間の深刻な遅延が発生していることが判明しました。

テックフォージ社の担当者、鈴木氏に何度も状況説明を求めているのですが、「予期せぬ技術的課題が発生しており、現在チーム内で対応中です」との回答が繰り返されるばかりで、具体的な原因やリカバリー計画が全く提示されない状況です。

さらに、明後日(28日)にはアトラス・マシナリー様との週次定例報告会が控えており、営業部の高橋課長からは「正確な状況と今後の見通しを早急に報告してほしい」と強いプレッシャーを受けています。チーム内の若手メンバーからも「テックフォージ社と円滑なコミュニケーションが取れず、こちらの作業にも影響が出始めている」との声が上がっており、士気の低下が懸念されます。

私なりに手を尽くしましたが、状況が膠着しており、大変恐縮ですが、新課長にご判断を仰ぎたく、ご連絡いたしました。

ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

佐藤 健太

添付ファイル: Project_Phoenix_進捗報告書_v3.2.pdf

A

佐藤に「今日の午後、私と君とテックフォージ社の担当者の3者で緊急ミーティングを設定するように。営業の高橋さんには、ミーティング後に正確な情報を共有するので少し待ってほしいと伝えてくれ」と指示する。
B

佐藤に「すぐにテックフォージ社の担当役員に私から直接電話する。君はアトラス・マシナリー社への報告内容を至急検討し、今日の午後イチで私に案を提示するように」と指示する。
C

佐藤に「君はこのプロジェクトのリーダーなのだから、改めて君の責任でテックフォージ社に対し、本日15時までに具体的な遅延原因とリカバリー計画を提出するよう強く要求しなさい。その結果を夕方報告してほしい」と指示する。
回答と解説を見る

正解:A

選択肢Aがベストです。

選択肢Aがベスト

【解説】
新任管理職として、情報が限定的かつ関係者が複数にまたがる複雑な問題に直面した際の、最も的確な初動です。理由は以下の通りです。

  • 1. 事実把握の優先(Fact Finding): あなたは本日着任したばかりで、プロジェクトの詳細や人間関係を全く把握していません。このような状況で最も避けるべきは、憶測や断片的な情報に基づく場当たり的な判断です。選択肢Aは、まず当事者(自社リーダー、協力会社担当者)を一堂に会させ、一次情報を直接収集するという、問題解決の鉄則に沿った行動です。
  • 2. 組織的な問題解決: 管理職の役割は、問題を一人で解決することではなく、関係者を巻き込み、組織として解決するための「場」を設計することです。3者面談を設定する指示は、まさにこの役割を体現しています。ここでの目的は犯人探しではなく、全員で事実を共有し、解決に向けた共通認識を形成することです。
  • 3. リスクの最小化:
    • 選択肢Bは、トップダウンで迅速に見えますが、現場の担当者を飛び越えて役員に連絡するのは、協力会社との信頼関係を著しく損なう危険な賭けです。また、事実確認が不十分なまま動くことで、さらなる混乱を招くリスクがあります。
    • 選択肢Cは、リーダーである佐藤の育成という側面もありますが、彼が既に「手を尽くしたが行き詰っている」状況で同じことを要求するのは、事実上の責任放棄(丸投げ)です。事態がさらに悪化し、貴重な時間を失う可能性が非常に高い選択肢です。

したがって、まずは落ち着いて正確な状況を把握し、関係者との対話の場を設ける選択肢Aが、最終的な問題解決への最も確実な一歩となります。

重要度:高 / 緊急度:高

重要度:高 / 緊急度:高

この案件は、典型的な「最優先で取り組むべき課題」です。

  • 重要度(高):
    最重要クライアントの基幹システムという、会社の事業の根幹に関わるプロジェクトです。このプロジェクトの失敗は、短期的な売上損失や違約金だけでなく、会社の信用を大きく毀損し、将来のビジネス機会を失うことにも繋がりかねません。まさに事業上の重要度が極めて高い案件です。
  • 緊急度(高):
    明後日にクライアントへの定例報告が迫っています。ここで曖昧な報告や虚偽の報告をすれば、クライアントの不信感を爆発させるトリガーとなります。信頼関係を維持するためには、報告会までに正確な状況を把握し、誠実な対応方針を決定する必要があります。残された時間は非常に短く、迅速な初動が求められます。

納期遅延や進捗遅れは、プロジェクトマネジメントにおいて避けては通れない問題です。このような危機的状況に直面した際、管理職の真価が問われます。アセスメント試験では、以下の観点からあなたの行動が見られています。

  • 1. 冷静な現状把握と情報整理:
    部下からの「緊急です」「大変です」という報告に引きずられ、パニックに陥るのは最悪の対応です。まずは一呼吸おき、「何が事実で、何が憶測か」「誰が関係していて、誰がキーパーソンか」を冷静に整理する姿勢が重要です。未知の状況では「まず知る」ことから始めるのが鉄則です。
  • 2. 「犯人探し」ではなく「問題解決」へのフォーカス:
    「なぜ遅れたんだ!」「誰のせいだ!」と責任追及から入ると、関係者は萎縮し、保身に走り、正確な情報が出てこなくなります。管理職の役割は、過去を裁くことではなく、未来を創ることです。「どうすればこの状況を打開できるか?」という未来志向の問いを常に中心に据え、建設的な対話の場を作りましょう。
  • 3. ステークホルダー・マネジメント:
    問題は自部署だけで完結しません。顧客、協力会社、営業部門、上司など、様々なステークホルダー(利害関係者)が存在します。誰に、どのタイミングで、どのレベルの情報を共有すべきか。報告・連絡・相談の交通整理を行い、関係者間の認識のズレを防ぐことが、混乱を収束させる上で極めて重要です。
  • 4. 最終責任者としての覚悟:
    部下に任せる部分と、自ら矢面に立つ部分を明確に区別しましょう。最終的な意思決定と、その結果に対する責任は管理職である自分が負う、という覚悟を示すことで、部下は安心して自分の役割に集中でき、チーム全体のパフォーマンスが向上します。
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