あなたは、食品メーカー「株式会社スマイルデリ」のマーケティング部 第1課の課長です。
現在、時刻は月曜日の14:00。
30分後の14:30から、新商品のプロモーション戦略に関する、役員も参加する重要な社内定例会議が控えています。
あなたは会議の主要な説明者の一人であり、資料の最終確認をしようと自席のPCを開いたところ、1通の未読メールが目に入りました。
【制限時間】3分
差出人: 高橋 渉(マーケティング部 第1課)
日時: 20XX年10月30日(月) 13:58
件名: 【高橋】ご相談したいことがあります
〇〇課長
お疲れ様です。
マーケティング部の高橋です。
突然のご連絡で大変恐縮ですが、一身上の都合により、来月末をもって退職させていただきたく、ご連絡いたしました。
詳細については、本日中にでも別途お時間をいただき、直接お話しさせていただけますでしょうか。
お忙しいところ申し訳ございませんが、ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
高橋 渉
A
すぐに高橋さんを自席に呼び、「重要な会議があるので、今日の夕方17時に改めて時間を取ろう」と口頭で伝え、会議の準備に戻る。
B
高橋さんにメールで「拝見しました。非常に残念です。考え直すことはできませんか?詳細は会議後に話しましょう。」と返信し、引き留めの意思を先に伝える。
C
高橋さんの席に行き、「メール見ました。大事な話なので、14:30からの会議が終わり次第、15:30頃にすぐに時間を取ります。場所は会議室を予約しておくね」と伝え、具体的な面談時間を約束する。
回答と解説を見る
正解:C
選択肢Cがベストです。
選択肢Cがベスト
この問題で最も重要なのは、「緊急性の高い事案への迅速な対応」と「業務全体の優先順位付け」のバランスです。難易度1の問題として、基本的なマネジメントの初動が問われています。
- 選択肢Cの良い点:
- 迅速な対応: すぐに本人の元へ行き、直接声をかけることで、「あなたの話を重要視している」というメッセージを伝えられます。これにより本人の不安を和らげ、一方的に退職手続きが進むのを防ぎます。
- 具体的な時間設定: 「会議が終わり次第すぐ」と具体的な時間を提示することで、問題を先延ばしにしないという誠実な姿勢を示せます。
- 優先順位の遵守: 役員も参加する重要な会議を優先するという、組織人としての判断もできています。
- 他の選択肢の課題点:
- 選択肢A: 口頭で伝える点は良いですが、「夕方17時」という時間は、本人を数時間待たせることになり、その間に退職の意思が固まってしまう可能性があります。また、他のメンバーに話が広まるリスクもあります。もう少し迅速な対応が望ましいです。
- 選択肢B: メールの文面だけで引き留めようとするのは最悪手です。理由も聞かずに一方的に慰留の意思を伝えると、本人は「話を聞いてもらえない」と感じ、心を閉ざしてしまいます。まずは傾聴の姿勢を見せることが鉄則です。
重要度:高 / 緊急度:高
重要度:高 / 緊急度:高
この案件は、重要度・緊急度ともに高く、即時の一次対応が求められるものです。
- 重要度(高)の理由:
- メンバーの退職は、チームの戦力ダウンに直結します。本人の担当業務の引き継ぎ、欠員補充のための採用・育成コスト、残されたメンバーの業務負荷増加や心理的動揺など、組織への影響は甚大です。
- 退職理由によっては、職場環境や他のメンバーにも共通する問題が潜んでいる可能性があり、その原因究明は組織マネジメント上の最重要課題の一つです。
- 緊急度(高)の理由:
- 退職の意思を伝えられた直後は、まだ本人の気持ちが揺れ動いている可能性があります。対応が遅れるほど、本人の意思は固まり、引き留めの可能性は低くなります。
- また、本人を放置することで「自分は軽視されている」という不信感を与えかねません。迅速な対応で、まずは話を聞く姿勢を示すことが極めて重要です。
管理職として、部下からの突然の退職申し出は避けて通れない事案です。動揺する気持ちは分かりますが、アセスメント試験では冷静かつ論理的な初動が高く評価されます。
【高評価を得るための行動原則】
- まずは受け止める: 驚きや残念な気持ちを一旦抑え、「話してくれてありがとう」と、まずは相手の行動を受け止める姿勢を見せましょう。いきなりの説得や批判は絶対にNGです。
- 迅速な面談設定: 問題を先延ばしにせず、可能な限り早いタイミングで、かつ他人に聞かれない個室での面談を設定します。「あなたの話を真剣に聞きたい」という意思表示になります。
- 傾聴に徹する: 面談では、まず本人の話を最後まで聞くことに徹します。退職を決意した背景や理由、今後のキャリアプランなどを丁寧にヒアリングし、根本的な原因を把握することが次のアクションに繋がります。
- 全体の業務を俯瞰する: 目の前の退職案件に動揺し、他の重要な業務(今回のケースでは役員会議)を疎かにするのはマネージャー失格です。常に組織全体の状況を把握し、冷静に優先順位を判断する能力が求められます。
これらの基本原則を意識するだけで、アセスメントでの評価は大きく変わります。普段から部下とのコミュニケーションを密にし、変化の兆候を早期に察知することも、管理職の重要な役割です。

