【突然退職Lv1】若手部下からの突然の退職相談にどう対応?

【突然退職Lv1】若手部下からの突然の退職相談にどう対応? インバスケット演習

あなたは、総合化学メーカー「株式会社ミライ・ケミカル」の機能性素材事業部 営業1課の課長です。
課長に就任してまだ1ヶ月。前任者から引き継いだばかりで、まだ部下一人ひとりの個性を把握しきれていない状況です。

今日は朝から重要な取引先との定例会があり、終日外出の予定です。出社後、カバンを持ってオフィスを出る直前にPCを開き、メールをチェックしたところ、以下のメールが届いていることに気づきました。

【あなたの状況】

  • 役職: 営業1課 課長(就任1ヶ月)
  • 本日の予定: 終日外出
  • 制限時間: 3分で対応方針を決定し、行動してください。

差出人: 鈴木 翔太 <shota.suzuki@mirai-chemical.co.jp>
日時: 20XX年10月26日(木) 8:45
件名: 【ご相談】今後のキャリアについて


佐藤課長

おはようございます。
営業1課の鈴木です。

突然のご連絡失礼いたします。
実は、今後の自身のキャリアについて考えていることがあり、ぜひ一度、課長にご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。

本日、課長は終日外出と伺っておりますので、急ぎではございません。
お手数ですが、明日以降で少しだけお時間をいただくことは可能でしょうか。

ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

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株式会社ミライ・ケミカル
機能性素材事業部 営業1課
鈴木 翔太
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A

すぐに鈴木さんの席へ行き、「メール見ました。少しだけ立ち話でもいいかな?」と声をかけ、その場で話を聞き始める。
B

メールで「了解です。今日の夕方、外出先から一度電話しますので、その時に話を聞かせてください」と返信する。
C

メールで「相談の連絡をありがとう。大事な話だと思うので、しっかり時間を取って聞きたいです。明日の午前中で都合の良い時間をいくつか候補を教えてもらえますか?」と返信する。
回答と解説を見る

正解:C

選択肢Cがベストです。

選択肢Cがベスト

この案件のポイントは、部下が勇気を出して「相談」してきたという事実を重く受け止め、真摯に傾聴する姿勢を示すことです。難易度1の問題では、この管理職としての基本姿勢が最も評価されます。

  • 理由1:相手への敬意と安心感
    「相談ありがとう」「大事な話だと思うので、しっかり時間を取る」という言葉は、部下の気持ちを受け止め、尊重する姿勢の現れです。これにより、部下は「自分の話を真剣に聞いてもらえる」と安心し、本音を話しやすくなります。
  • 理由2:適切な時間と場所の確保
    退職というデリケートな内容は、立ち話や電話で話すべきではありません。周囲に聞かれる心配のない会議室などで、腰を据えて話す環境をセッティングするのが鉄則です。Cの対応は、そのための時間調整を意図しており、極めて適切です。
  • 理由3:相手主導のスケジュール調整
    「都合の良い時間を教えて」と相手に委ねることで、一方的に時間を指定する高圧的な印象を避け、相手への配慮を示すことができます。

【他の選択肢がなぜ劣るのか】

  • 選択肢A:「立ち話」で済ませようとする姿勢は、話を軽んじていると受け取られかねません。また、周囲に他の社員がいる状況では、部下は本音を話すことができず、不信感を抱く原因となります。
  • 選択肢B:一見丁寧に見えますが、「夕方電話します」という一方的な通告です。また、外出先からの電話では、あなた自身も落ち着いて話を聞くことができず、部下も重要な話を電話ですることに抵抗を感じる可能性があります。

重要度:高 / 緊急度:低

重要度:高

一人の社員の退職は、チームの士気低下、残されたメンバーの業務負荷増、そして採用・育成にかかったコストの損失に繋がる、組織にとって極めて重要な問題です。特にあなたが課長に就任した直後であり、この初期対応が今後の組織マネジメントの成否を占う試金石となるため、重要度は「高」と判断します。

緊急度:低

メールの文面は「明日以降で」とあり、即時の対応を求めていません。「本日中に退職届を出します」といった切迫した状況ではないため、緊急度は「低」です。慌てて中途半端な対応をするよりも、翌日にしっかりと時間を確保して丁寧に対応する方が、結果的に良い方向に進む可能性が高いです。

部下からの退職相談は、多くの管理職が直面する最初の大きな壁です。この種の案件で評価されるのは、「動揺せず、冷静に、誠実に対応する姿勢」です。

【アセスメント試験で加点される行動原則】

  • 1. まずは「受容」と「感謝」を伝える
    部下が退職を切り出すのは、大きな勇気と覚悟が必要です。驚きや引き止めの言葉を口にする前に、まずは「話してくれてありがとう」「相談してくれて嬉しい」と、相手の行動を受け止める言葉を伝えましょう。これが信頼関係の第一歩です。
  • 2. 拙速な判断や説得をしない
    「なぜだ!」「考え直せ!」といった感情的な反応や、その場での引き止め交渉は絶対にしてはいけません。初回の面談は、あくまで「情報収集」と「傾聴」に徹する場です。部下の本音や退職に至った背景を、先入観なく聞くことに集中してください。
  • 3. 次のアクションを明確にする
    面談の最後には、「今日の話を一旦持ち帰って、上司とも相談させてもらうね。来週の火曜日までには、もう一度お話しする時間をください」というように、次のステップを具体的に示すことが重要です。これにより、部下は自分が放置されていないと感じ、安心感を得ることができます。

退職を「裏切り」と捉えるのではなく、部下の「キャリアの転機」と捉え、本人の人生にとって最良の選択は何か、という視点で寄り添う姿勢が、優れた管理職には求められます。

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