【部署間対立Lv1】営業と品管の対立。納期か品質か?

【部署間対立Lv1】営業と品管の対立。納期か品質か? インバスケット演習

あなたは、ITソリューションを提供する中堅企業「株式会社みらいテクノ」の営業第一部で、先月課長に昇進したばかりの佐藤です。

あなたの部は、今期の全社目標達成の鍵を握る新クラウドサービス『コネクトHUB』の販売を担当しており、明日がその重要なリリース日です。
先行受注も好調で、上司である田中営業部長からは「何としても納期通りにリリースし、先行受注分の売上を今期中に計上するように」と強く言われています。

あなたは出社後、未処理案件を片付けるため、1案件あたり5分、合計3分で4件のメールを処理することにしました。
まず、以下のメールを開きました。

差出人: 鈴木 一郎 <i.suzuki@mirai-techno.co.jp>
日時: 20XX年10月26日 08:45
宛先: 佐藤 健太(あなた) <k.sato@mirai-techno.co.jp>
CC:
件名: 【至急・要確認】新サービス『コネクトHUB』のリリース承認について


佐藤課長

お疲れ様です。
品質管理部の鈴木です。

表題の件、明日リリース予定の『コネクトHUB』について、最終承認テストの段階で軽微な不具合が1件発見されたため、ご報告します。

【不具合内容】
特定の操作環境下において、ダッシュボードの一部の表示アイコンが数秒間、ちらつく事象。

機能的な実害はなく、データが破損するような重大なバグではありません。
しかしながら、弊社の品質管理規定では「いかなる不具合も修正されない限り、リリースは承認できない」と定められています。

営業部が納期を最重要視されていることは重々承知しておりますが、会社の信頼に関わる品質を担保するのが我々の責務です。
つきましては、大変申し訳ありませんが、現状のままではリリースを承認することはできません。

本件、佐藤課長としてのご見解を至急お聞かせください。

以上、よろしくお願いいたします。

—
株式会社みらいテクノ
品質管理部 課長
鈴木 一郎
—

A

品質管理部の言う通りリリースを延期し、開発部にバグの即時修正を依頼する。上司の田中部長には、品質優先のためリリースが遅れる旨を報告する。
B

上司の田中営業部長に「品質管理部が軽微なバグで承認を出してくれない」と報告し、部長から品質管理部に話をつけてもらうよう依頼する。
C

すぐに品質管理部の鈴木課長の席へ行き、不具合が起きる具体的な操作環境と顧客への影響範囲を一緒に確認し、代替案(顧客への事前説明など)でのリリースができないか協議する。
回答と解説を見る

正解:C

選択肢Cがベストです。

選択肢Cがベスト

この問題は、部署間の役割の違いから生じる典型的な対立です。管理職として、どちらか一方の意見に偏るのではなく、組織全体にとっての最適解を見つけ出す姿勢が求められます。

  • 主体性と事実確認: 選択肢Cは、問題を他人任せにせず、まず当事者である自身が動いて「事実確認(どんな環境で、どれくらい影響があるのか)」をしようとする姿勢が優れています。憶測で判断せず、客観的な事実に基づいて議論を進めることは、問題解決の第一歩です。
  • 対話と協調の姿勢: 一方的に要求を押し付けたり、上司に解決を委ねたりするのではなく、相手の部署に出向き、直接対話を通じて解決策を「一緒に」探ろうとする姿勢が建設的です。相手の立場(品質を守る責務)を尊重しつつ、こちらの事情(納期を守る責務)も理解してもらうための最善のアプローチです。
  • 代替案の模索: 「できない」で終わらせるのではなく、「どうすればできるか」という視点で代替案を協議する姿勢は、管理職に不可欠な問題解決能力を示しています。

選択肢Aは、営業課長としての売上責任を放棄していると見なされかねません。選択肢Bは、上司に責任を丸投げし、部署間の対立をさらに煽る可能性があるため、マネジメントとしては不適切です。

重要度:高 / 緊急度:高

重要度: 高

全社の今期目標達成がかかった主力新サービスのリリース案件であり、事業へのインパクトが非常に大きいためです。また、先行受注している顧客との約束を守れるかどうかという、会社の信用問題にも直結します。

緊急度: 高

リリース日が「明日」に迫っており、本日中に方針を決定し、関係各所を動かさなければ手遅れになるからです。メールの件名にも「至急」とあり、迅速な判断と行動が求められます。

部署間の対立や利害調整は、管理職が日常的に直面する重要なテーマです。アセスメントでは、以下のポイントが評価されます。

  • 視座の高さ: 自分の部署の利益や目標だけを考えるのではなく、「会社全体にとっての最適解は何か?」という一段高い視点で物事を判断しようとする姿勢が重要です。
  • 対立を恐れない対話力: 意見が対立する相手を敵と見なすのではなく、会社の目標を共有するパートナーとして尊重し、敬意をもって対話する能力が求められます。感情的にならず、あくまで客観的な事実やデータに基づいて議論を進めましょう。
  • 当事者意識と主体性: 問題を上司や他部署に丸投げするのではなく、自分が中心となって解決するという強い当事者意識を持ち、主体的に関係者を巻き込んでいく行動が高く評価されます。
  • Win-Winの解決策模索: どちらかが一方的に我慢するのではなく、双方の目的をある程度達成できるような、創造的な解決策や代替案を提示できると、評価はさらに高まります。
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