【突然退職Lv1】部下からの突然の退職届どう対応する?

【突然退職Lv1】部下からの突然の退職届どう対応する? インバスケット演習

あなたは、ITコンサルティング企業「株式会社ネクストビジョン・ソリューションズ」の営業第2部に所属する、本日付で昇進したばかりの新任課長です。

前任者からの引き継ぎはまだ道半ばで、未処理の案件が山積みになっています。時刻は金曜日の午後3時。あなたの直属の上司である鈴木部長は、来週月曜まで海外出張中で、緊急時以外の連絡は控えるよう指示されています。

【あなたの状況】

  • 役職: 営業第2部 課長(本日就任)
  • 部下: 5名
  • 上司: 鈴木部長(海外出張中)
  • 制限時間: あなたは、これから3分で20件の未処理案件を処理しなければなりません。これはそのうちの1件です。

差出人: 佐藤 健太 <k.sato@nextvision-sol.co.jp>
日時: 20XX年10月27日(金) 15:05
件名: 【ご相談】退職に関するご報告


〇〇課長

お疲れ様です。営業第2部の佐藤です。

急なご連絡となり大変恐縮ですが、一身上の都合により、来月末日をもって退職させていただきたく、ご報告いたします。
本日、退職届を準備いたしましたので、この後お時間をいただけますでしょうか。

ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。

—
株式会社ネクストビジョン・ソリューションズ
営業第2部
佐藤 健太

A

まずは慰留を試みる。佐藤くんをすぐに会議室に呼び、「君は将来有望だから残ってほしい」と熱意を伝えて翻意を促す。
B

出張中の鈴木部長に緊急の国際電話をかけ、指示を仰ぐ。自分の判断で動く前に、上司の意向を確認することが最優先だと考える。
C

佐藤くんのメールに返信し、まずは話を聞くための面談時間を設定する。「まずは状況を詳しく聞かせてほしいので、今日の16時から30分ほど時間を取れますか?」と提案する。
回答と解説を見る

正解:C

選択肢Cがベストです。

選択肢Cがベスト

この状況における管理職の最初の行動として、最も冷静かつ論理的で、適切な選択肢です。理由は以下の通りです。

  • 1. 事実確認の優先:
    部下が退職を決意した背景には、必ず何らかの理由があります。感情的に引き止めたり(選択肢A)、情報がないまま上司に報告したり(選択肢B)する前に、まずは「なぜ辞めたいのか」「意思はどれくらい固いのか」「会社として解決できる問題はないのか」といった事実を確認することが、問題解決の第一歩です。
  • 2. 傾聴と尊重の姿勢:
    部下にとって「退職」は人生の大きな決断です。その決断に対して、一方的に意見を押し付けるのではなく、まずは「あなたの話をしっかりと聞きます」という傾聴の姿勢を示すことが、信頼関係を維持・構築する上で不可欠です。この姿勢が、本音を引き出すきっかけにもなります。
  • 3. 冷静かつ迅速な対応:
    突然の報告に動揺することなく、具体的な時間(今日の16時から)を提示して次のアクションを設定する冷静な対応は、管理職としての安定感を示します。また、問題を先延ばしにせず、迅速に(しかし焦らずに)対応しようとする姿勢も評価されます。

選択肢Aは、理由も聞かずに慰留するため、部下の意思を軽視していると受け取られかねず、逆効果になるリスクがあります。選択肢Bは、上司への報告義務はありますが、まずは当事者から話を聞くのが筋であり、主体性の欠如と判断される可能性があります。

重要度:高 / 緊急度:高

この案件は「重要度:高」「緊急度:高」に位置づけられます。

  • 重要度:高
    チームメンバー(特に将来を期待されている若手)の離職は、チーム全体の生産性低下、残されたメンバーの業務負荷増加、士気の低下に直結します。また、採用・育成にかかったコストも無駄になるため、組織運営上の重要度は非常に高いと言えます。
  • 緊急度:高
    本人が「本日、退職届を準備した」と述べていることから、意思が固い可能性があり、対応が遅れるほど翻意の可能性は低くなります。また、本人の退職意思が他のメンバーに伝播する前に、状況を正確に把握し、適切な対応方針を立てる必要があります。したがって、「今すぐ初動対応に着手すべき」という意味で緊急度は高いと判断します。

管理職として部下からの突然の退職申し出に直面した際の心構えと、アセスメント試験で評価される行動原則は以下の通りです。

マインドセット

  • 1. まずは「受容」する:
    部下の退職は「裏切り」ではありません。彼らのキャリアプランや人生の選択です。驚きや寂しさを感じたとしても、まずは「そうか、決断したんだな」と一度受け止める姿勢が重要です。感情的になって問い詰めたり、非難したりするのは絶対に避けましょう。
  • 2. 主役は「本人」と心得る:
    引き止めたいという気持ちは自然ですが、会社の都合や自分の感情を押し付けてはいけません。あくまで主役は退職を決意した本人です。本人のキャリアにとって何がベストなのか、という視点を持つことが、建設的な対話につながります。

行動原則

  • 1. Face to Faceの対話を設定する:
    メールやチャットで済ませず、必ず直接会って話す場(1on1)を設けます。周囲に人がいない、落ち着いて話せる会議室などを選びましょう。
  • 2.「傾聴」に徹する:
    面談では、まず本人の話をじっくりと聞くことに集中します。なぜ辞めたいのか、次のキャリアをどう考えているのか。こちらの意見を言うのは、全てを聞き終わってからです。
  • 3.「報告・連絡・相談」を忘れない:
    部下との面談で事実を確認した後は、必ず上司や人事部に報告し、今後の対応を相談します。処遇の改善や異動など、自分一人の権限では解決できない問題が出てくる可能性もあります。独断で安易な約束をしないことが鉄則です。

アセスメント試験では、「部下の気持ちに寄り添いながらも、組織の代表として冷静に事実を把握し、然るべき関係者と連携して問題解決にあたる」という一連のプロセスを意識した行動が高く評価されます。

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