【部署間対立Lv2】営業と開発の板挟み!新任課長の初仕事

【部署間対立Lv2】営業と開発の板挟み!新任課長の初仕事 インバスケット演習

あなたは、BtoB向けクラウドサービスを提供する中堅企業「株式会社ネクストビジョン」の開発本部・プロダクト開発部第2課の課長、高橋 健太です。

状況設定

  • 本日付けで課長に昇進したばかりです。前任の課長は家庭の事情で急遽退職したため、十分な引き継ぎは受けられていません。
  • あなたのミッションは、課長として、山積する未処理案件を制限時間1時間で処理し、関係者に的確な指示を出すことです。
  • あなたのプロダクト開発部は、全ユーザーの利便性を向上させるための「パフォーマンス改善プロジェクト」を最優先で進める計画を立てています。
  • 一方、営業本部は、顧客からの個別要望に応えることで、短期的な売上目標を達成することに重きを置いており、両部署間では以前からリソース配分を巡る小さな対立がありました。

差出人: 営業本部 営業企画部 課長 鈴木 一郎
日時: 20XX年10月26日 9:15
件名: 【至急・要判断】大口顧客向けカスタマイズ機能の開発依頼について


高橋課長

着任早々、大変恐縮です。
営業企画部の鈴木です。

早速本題ですが、最重要顧客である「株式会社フューチャー・リンク」様より、当社のクラウドサービスに関する特定のデータ連携機能の追加開発について、極めて強いご要望をいただいております。

先方の情報システム部長曰く、この機能が実装されなければ、来期以降の契約更新は難しいとのこと。本件の失注は、当社の今期売上目標の達成に致命的な影響を与えます。

御部で進めているパフォーマンス改善も重要であることは理解しておりますが、我々のビジネスは顧客の声に応えることで成り立っています。”顧客の声”こそが最優先されるべきだと考えます。

つきましては、大変急ではございますが、本日中に本件の開発に着手可能かどうかのご判断と、明確なご回答をいただけますよう、強くお願い申し上げます。

何卒、よろしくお願いいたします。

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株式会社ネクストビジョン
営業本部 営業企画部
課長 鈴木 一郎
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A

まず鈴木課長に「背景を詳しく伺いたいので、30分ほどお時間をいただけませんか?」と連絡し、ミーティングを設定する。その場で顧客要望の背景、技術的な実現難易度、代替案の有無について双方で情報交換することを提案する。
B

営業企画部の鈴木課長に「最優先で対応します」と連絡し、すぐに自チームのエンジニアにパフォーマンス改善プロジェクトを中断させ、今回のカスタマイズ開発に着手するよう指示する。
C

営業企画部の鈴木課長に対し、「現在の開発計画が全社的な優先事項であり、リソースもないため、今回の個別案件への対応は困難です」という旨を、理由を添えてメールで丁重に回答する。
回答と解説を見る

正解:A

選択肢Aがベストです。

選択肢Aがベスト

この状況で最も優れた判断は、選択肢Aです。理由は以下のマネジメント原則に基づきます。

  • 1. 事実に基づいた意思決定:
    新任課長であり、引き継ぎが不十分な状況で、一方の部署からの情報だけで重大な判断を下すのは極めて危険です。「失注すると致命的」「顧客の強い要望」といった言葉の裏にある、客観的な事実(顧客の真のニーズ、技術的な実現可能性、工数など)を把握することが先決です。
  • 2. 対立から協調への転換:
    選択肢BやCは、どちらかの部署の要求を一方的に受け入れるか拒絶するかの二者択一であり、部署間の対立をさらに深める可能性があります。まず対話の場を設けることで、「営業 vs 開発」という対立構造から、「会社全体の利益のために最適な解を探る」という協調関係へと転換する第一歩となります。
  • 3. 拙速な判断の回避とリーダーシップ:
    相手から「本日中に回答を」というプレッシャーをかけられても、安易に反応してはいけません。状況を整理し、関係者と対話し、多角的に検討してから判断する姿勢こそが、管理職に求められるリーダーシップです。まずは情報収集と対話の時間を作るという判断は、冷静かつ主体的です。

重要度:高 / 緊急度:低

重要度:高

大口顧客の契約更新と会社の売上目標に直結する案件であり、事業上のインパクトが非常に大きいため、重要度は「高」と判断されます。また、この案件への対応の仕方が、今後の営業部と開発部の関係性を左右する可能性があり、組織マネジメントの観点からも重要です。

緊急度:低

メールには「本日中に回答を」と書かれていますが、これは相手部署の希望的観測に過ぎません。開発プロジェクトの着手判断は、数時間の情報収集や議論を経て行うべきです。いますぐ行動(開発着手や拒否回答)を起こさなければ手遅れになる、という性質の案件ではありません。したがって、緊急度は「低」と判断し、焦って動くのではなく、まずは事実確認と対話に時間を割くべきです。

部署間の利害が対立する場面は、管理職にとって避けては通れない課題です。このような状況に直面した際は、以下のマインドセットと行動原則を意識することが、アセスメント試験での高評価に繋がります。

  • 全体最適の視点を持つ:
    自分の部署の利益(部分最適)だけを考えるのではなく、「会社全体にとって何が最善か?」という視点に常に立ち返ることが重要です。対立する相手も、会社の利益を思って行動しているはずだという前提に立ちましょう。
  • 対立を「問題解決の機会」と捉える:
    対立は、異なる視点や情報がぶつかり合うことで、より良い解決策を生み出すチャンスです。相手を論破するのではなく、相手の持つ情報や背景を尊重し、建設的な議論を通じてWin-Winの着地点を探る姿勢が求められます。
  • 情報収集と対話を徹底する:
    憶測や感情で判断せず、まずは客観的な事実(ファクト)を集めましょう。そして、メールやチャットだけでなく、可能な限り直接対話の場(Web会議でも可)を設け、相互理解を深める努力を惜しまないことが、信頼関係構築の鍵となります。
  • 代替案を準備する:
    単純な「Yes/No」で終わらせず、「今回はB案は難しいが、C案なら可能かもしれない」「次の開発サイクルで優先的に対応することを約束する」など、複数の選択肢や代替案を提示することで、交渉の余地が生まれ、相手も納得しやすくなります。
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