【突然退職Lv3】エース社員からの突然の退職申し出にどう対応?

【突然退職Lv3】エース社員からの突然の退職申し出にどう対応? インバスケット演習

【あなたの立場】
あなたは、ITソリューション企業「株式会社ネクストビジョン」のソリューション営業部 第2課の課長です。

【組織の状況】
あなたの率いる第2課(メンバー8名)は、中堅企業向けのクラウド導入支援を主力事業としています。3ヶ月前に大手製造業「ミライ重工」からの大型案件を受注し、現在チームはプロジェクトの佳境で非常に繁忙な状況です。

【本日の状況】
本日は金曜日。あなたは午前中に「ミライ重工」との重要な定例会議があり、昼過ぎの13時に自社オフィスに戻ってきました。これからデスクで未処理のメールや申請の対応を開始するところです。
制限時間内に、他の案件と合わせて効率的に処理を進める必要があります。

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差出人: 田中 健太 <k.tanaka@next-vision.co.jp>
日時: 20XX年10月27日(金) 11:30
件名: 【重要・ご相談】今後のキャリアについて
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〇〇課長

お疲れ様です。
第2課の田中です。

午前中の会議でお忙しいところ、メールにて失礼いたします。
急なご連絡で大変恐縮ですが、一身上の都合により、来月末(11月30日)をもって退職させていただきたく、ご相談させていただけますでしょうか。

これまで大変お世話になり、課長はじめチームの皆様には感謝しかありません。
ただ、自身の専門性をより高めたいという思いが強くなり、悩んだ末、競合である「クラウドスフィア株式会社」より頂いたオファーを受けさせていただく決断をいたしました。

つきましては、本日15:00から30分ほど、今後の手続き等についてご相談のお時間をいただくことは可能でしょうか。
お忙しいところ申し訳ありませんが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。

田中 健太

A

すぐに田中さんと15時から面談を設定し、彼の不満や要望を詳細にヒアリングする。その上で、給与アップや希望部署への異動といったカウンターオファー(対抗条件)を提示し、全力で引き留め交渉を行う。
B

まず田中さんに返信し、15時からの面談を了承する。面談では退職意思の固さを確認し、その後、営業部長に事実関係を報告。並行して、彼の担当業務のリストアップと引き継ぎの準備に着手する。
C

まず、直属の上司である営業部長に状況を口頭で報告し、今後の対応方針について指示を仰ぐ。田中さんとの面談は部長の指示が出てから設定し、それまではミライ重工案件の引き継ぎ計画の策定を優先する。
回答と解説を見る

正解:B

選択肢Bがベストです。

ベストな選択肢はBです。

この選択肢が最も優れている理由は、「個人の意思尊重」「組織としての対応」「業務継続性の確保」という3つの重要な視点をバランス良く、かつ迅速に実行しようとしている点にあります。

管理職として評価されるポイントは以下の通りです。

  • 1. 迅速な一次対応と傾聴の姿勢:
    本人から面談希望が出ている以上、これを無視したり後回しにしたりするのは信頼関係を著しく損ないます。まずは指定された時間に会い、本人の話を真摯に聞く姿勢を示すことが、円満な退職手続きとスムーズな引き継ぎの大前提となります。この初動が、組織の他のメンバーに与える印象も左右します。
  • 2. 報告・連絡・相談の徹底:
    エース社員の退職、特に競合への転職は、単なる一課の問題ではなく、事業部や会社全体に関わる重要情報です。独断で引き留め交渉などを進める前に、速やかに上司(部長)へ事実を報告し、組織としての方針を確認するプロセスは不可欠です。
  • 3. リスクマネジメントの視点:
    引き留めが成功するか否かに関わらず、最悪のケース(退職確定)を想定し、業務への影響を最小限に抑えるための準備(担当業務のリストアップ、引き継ぎ計画の準備)を早期に始めることは、管理職の重要なリスクマネジメント能力を示します。

選択肢Aは、感情的で場当たり的な対応です。カウンターオファーは、一時的な引き留めにはなっても、根本的な不満が解決しなければ再度の退職に繋がる可能性が高く、また他の社員に不公平感を与え、組織の規律を乱すリスクがあります。
選択肢Cは、組織的対応を意識している点は良いですが、本人との対話を後回しにしている点が問題です。本人の気持ちを軽視していると受け取られ、不信感を招き、円滑な引き継ぎさえ困難になる恐れがあります。

重要度:高 / 緊急度:高

この案件は「重要度:高」「緊急度:高」に位置づけられます。

  • 重要度(高)の理由:
    チームのエース社員の離脱は、単なる人員減以上のインパクトをもたらします。
    • 業務遂行への影響: 進行中の大型案件への直接的な影響は避けられません。
    • ノウハウの流出: 特に競合他社への転職であるため、自社の営業戦略や顧客情報、技術ノウハウが流出するリスクがあります。
    • チーム士気への影響: 中心メンバーの退職は、残された他のメンバーのモチベーション低下や、連鎖退職を引き起こす可能性があります。

    これらは事業継続に関わる重大な問題であり、重要度は極めて高いと判断すべきです。

  • 緊急度(高)の理由:
    本人から「本日15時」という具体的な面談希望時刻が提示されています。この申し出に迅速かつ誠実に対応することが、今後の円滑なコミュニケーションの鍵となります。初動を誤ると、本人が心を閉ざしてしまい、引き継ぎ交渉や退職理由のヒアリングが困難になる可能性があります。また、不確定な情報がチーム内に漏れる前に、管理職として状況を正確に把握し、対応の主導権を握る必要があるため、即時の対応が求められます。

管理職として、部下からの突然の退職申し出は避けて通れない重要な局面です。アセスメント試験では、パニックにならず、冷静かつ多角的に状況を判断できるかが評価されます。

直面した際のマインドセット

  • 1. まずは「受容」と「傾聴」:
    驚きや失望の感情は一旦横に置き、「辞めたい」という部下の意思表示をまずは事実として受け止めましょう。そして、「なぜ辞めたいのか」を批判や説得の気持ちを挟まずに、真摯に聴く姿勢が最も重要です。信頼関係の基本です。
  • 2. 個人と組織の両視点を持つ:
    「彼の人生だから応援したい」という個人への想いと、「組織の損失をどう防ぐか」という管理職としての責任、この両方の視点を持つことが求められます。どちらか一方に偏った判断は評価されません。
  • 3. 「辞めさせない」ではなく「円満に解決する」:
    ゴールを「引き留めること」に設定すると、視野が狭くなります。本人の意思が固い場合もあります。ゴールは「本人と組織にとって最善の着地点を見つけ、業務への影響を最小化すること」と捉えましょう。

アセスメントで加点されやすい行動原則

  • ①迅速な本人へのコンタクト: メールを見てすぐに本人と話す場を設定する行動は、当事者意識の高さを示します。
  • ②上司への報告と連携: 独断で判断せず、組織の一員として上司や人事部と連携する姿勢は、コンプライアンス意識と組織的思考力を示す上で必須です。
  • ③業務継続性の担保: 退職が確定する前から、引き継ぎ計画や人員の再配置など、事業を止めないための具体的なリスク対策を検討・着手する視点は高く評価されます。
  • ④原因分析と未来への活用: 退職理由(特に自社への不満点)を正確に把握し、それを今後の組織改善や他のメンバーの離職防止に繋げようとする姿勢は、単なる「火消し」で終わらない、本質的なマネジメント能力の証明となります。
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