【部署間対立Lv2】営業とマーケの予算対立をどう解決する?

【部署間対立Lv2】営業とマーケの予算対立をどう解決する? インバスケット演習

あなたは、食品メーカー「株式会社ウェルネスフーズ」の商品企画部で、新発売の健康志向スナック『グリーンクランチ』のプロジェクトマネージャーを務める課長です。

本日は、終日社外のセミナーに参加しており、自社に戻ったのは18時過ぎ。これから、溜まっていたメールを処理しなくてはなりません。あなたの残業時間は原則月20時間までと定められており、今月は既に18時間が経過しています。効率的な判断が求められます。

制限時間内に、以下のメールを読んであなたの取るべき行動をA, B, Cから1つだけ選んでください。

差出人: 佐藤 真理子(マーケティング部 課長)
日時: 本日 16:30
件名: 【ご相談】『グリーンクランチ』プロモーション予算の件


商品企画部
(あなたの名前)様

お疲れ様です。マーケティング部の佐藤です。
本日セミナー参加中と伺っておりますが、急ぎご相談したい件がありご連絡いたしました。

先日、ローンチ計画会議でご承認いただいた『グリーンクランチ』の初期プロモーション予算について、営業推進部の鈴木課長から「待った」がかかっている状況です。

ご存知の通り、当初計画では予算の大半をWeb広告(特にSNSインフルエンサー施策)に集中投下し、若年層の認知度を一気に高める戦略でした。ところが、鈴木課長が「Web広告の効果は不透明だ。それよりも、昔からの付き合いがある大手スーパーチェーンでの試食販売イベントに予算を回すべきだ」と強く主張しており、平行線を辿っています。

添付の資料通り、我々の試算ではWeb広告の方が費用対効果は高い見込みです。しかし、鈴木課長は「現場の勘が大事だ」の一点張りで、データを見ていただけません。

来週には広告代理店への発注を確定する必要があり、明日金曜日の午前中がリミットです。
つきましては、プロジェクトマネージャーである(あなたの名前)さんから、当初計画通りWeb広告主体で進めるべきというご意見をいただき、鈴木課長を説得する後押しをいただきたく存じます。

お忙しいところ恐縮ですが、本日中にご返信いただけますと幸いです。

ご確認よろしくお願いいたします。

—
株式会社ウェルネスフーズ
マーケティング部 課長
佐藤 真理子

A

当初の計画通り、Web広告に予算を集中させるべきだと佐藤課長に返信する。決定事項の遵守とデータに基づく判断を優先する。
B

佐藤課長と営業推進部の鈴木課長の両者に連絡を取り、明日朝一番で3者での短いミーティング(15分程度)を設定する。
C

営業推進部の意見も一理あると考え、予算の半分を試食販売イベントに振り分ける折衷案を佐藤課長に提案する。
回答と解説を見る

正解:B

選択肢Bがベストです。

選択肢Bがベスト

この案件における管理職の役割は、単にどちらかの案を採用することではなく、対立している両部署が納得し、プロジェクトの成功という共通目標に向かって協力できる体制を再構築することです。

  • 情報収集の重要性:佐藤課長からのメールは一方からの情報です。この情報だけで判断を下すのは非常に危険です。営業推進部の鈴木課長にも直接話を聞き、なぜそこまで試食販売イベントを重視するのか、その背景にある現場の情報や懸念点を把握する必要があります。
  • 当事者意識の醸成:対立を放置したり、上から裁定を下したりするだけでは、負けた側の部署に不満が残り、今後の協力関係に悪影響を及ぼす可能性があります。両者を同じテーブルにつかせ、プロジェクト全体の成功という視点から議論させることで、単なる予算の奪い合いではなく、協力して最適な解を見つけるという当事者意識を持たせることができます。
  • 意思決定の質の向上:マーケティング部の持つ「データ」と、営業推進部の持つ「現場の肌感覚や顧客との関係性」は、どちらも重要な意思決定の要素です。この両方を組み合わせることで、当初の計画よりも優れた、より成功確率の高い施策が生まれる可能性があります。3者で短時間でも議論することで、その可能性を探るべきです。

選択肢Aは営業部のモチベーションを著しく下げ、選択肢Cは場当たり的な判断で、両者から不満が出る可能性があります。まずは事実確認と対話の場を設けるBが、組織マネジメントの観点から最も適切です。

重要度:高 / 緊急度:高

【重要度:高】
新商品のローンチの成否を左右する重要な意思決定であり、今後の売上に直結します。また、マーケティング部と営業推進部という、事業の根幹をなす両部署間の協力体制に関わる問題であり、この対立を放置すると今後のプロジェクト全体に悪影響を及ぼすため、重要度は高いと判断されます。

【緊急度:高】
メール本文に「明日金曜日の午前中がリミット」と明記されており、即時の対応が求められています。本日中に何らかのアクションを起こさなければ、意思決定が間に合わなくなるため、緊急度は高いと言えます。

管理職として部署間の対立や利害調整に直面した際には、以下のマインドセットと行動が求められます。

  • 1. 全体最適の視点を忘れない:
    自分の部署や特定の個人の意見に偏るのではなく、「会社全体、プロジェクト全体の成功にとって何がベストか?」という視点から判断することが最も重要です。部分最適の罠に陥らないように常に意識しましょう。
  • 2. 対立を「機会」と捉える:
    意見の対立は、異なる視点や情報が集まっている証拠です。これを単なるトラブルと捉えず、より良い結論を生み出すための健全なプロセスであり、新たなアイデアが生まれる「機会」であると前向きに捉える姿勢が大切です。
  • 3. ファシリテーターに徹する:
    すぐに結論を出す「裁判官」になるのではなく、まずは両者の意見を冷静に聞き、事実情報を整理し、議論を促進する「ファシリテーター」としての役割に徹しましょう。感情的な対立を避け、目的(=プロジェクトの成功)に基づいた建設的な議論へと導くことが管理職の腕の見せ所です。
  • 4. スピーディな初期対応:
    対立を放置すると、噂や憶測が広まり、問題がより複雑化します。問題が小さいうちに、迅速に関係者を集めて対話の場を設けることが、早期解決の鍵となります。

アセスメント試験では、このような「プロセスを重視する姿勢」や「関係者を巻き込んで組織としてのアウトプットを最大化しようとする姿勢」が高く評価されます。

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