【納期遅延Lv1】部下からの納期遅延報告

【納期遅延Lv1】部下からの納期遅延報告 インバスケット演習

あなたは、ITソリューション企業「株式会社ネクストステップ・ソリューションズ」の営業企画課長です。1週間の海外出張から先ほど帰国し、自宅のPCでメールをチェックしています。
現在の時刻は午後8時、案件処理の制限時間は3分です。部下や関係者への電話連絡は可能ですが、今から出社することはできません。

以下の案件(メール)を読み、あなたの最初の行動として最も適切なものを選択肢の中から一つ選んでください。

差出人: 佐藤 健太 <k.sato@nextstep-sol.co.jp>
日時: 20XX年10月27日 18:30
件名: 【至急・ご相談】グリーンマート様向けUIデザイン案の進捗遅延について

課長

お疲れ様です。営業企画課の佐藤です。
出張中、大変申し訳ありません。至急ご相談したい件があり、メールいたしました。

担当しております「株式会社グリーンマート様向け 新規会員アプリUIデザイン案」の件ですが、当初の納期である明日の午前中までの提出が、困難な状況となってしまいました。

原因は、先週先方からいただいた追加要望への対応に想定以上の工数がかかってしまったためです。私の見込みが甘く、一人でなんとかリカバリーしようと試みたのですが、間に合わせることができませんでした。

まだグリーンマート様には、遅延の可能性についてご連絡できておりません。
私の力不足で大変申し訳ございませんが、今後の対応について、至急ご指示いただけますでしょうか。

よろしくお願いいたします。

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株式会社ネクストステップ・ソリューションズ
営業企画課
佐藤 健太
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A

まず部下の佐藤に電話をかけ、労いの言葉をかけた上で、現状(遅延の具体的な日数、現時点での完成度)を正確にヒアリングする。
B

部下の佐藤にメールで、「なぜもっと早く報告しなかったのか。原因と再発防止策を今夜中にまとめて報告するように」と厳しく指示する。
C

自分が直接クライアントの担当者に電話し、遅延を謝罪するとともに、新しい納期を自分で設定して約束する。
回答と解説を見る

正解:A

選択肢Aがベストです。

選択肢Aがベスト

このケースで管理職として最初に行うべきは「正確な現状把握」です。部下からの報告だけでは、どの程度遅れているのか、あと何日あれば完成するのか、といった具体的な状況が不明です。まずは落ち着いて部下に電話し、客観的な事実(ファクト)を確認することが、適切な次の打ち手を決めるための大前提となります。

  • 現状把握の重要性: 具体的な遅延日数やクオリティが分からなければ、顧客への説明も、リカバリー計画の立案もできません。
  • 部下への配慮: 一人で抱え込んでしまった部下を一方的に責めるのではなく、まずは「お疲れ様」と労い、心理的安全性を確保した上でヒアリングすることが、信頼関係を築き、チーム全体のパフォーマンスを向上させる上で不可欠です。

<他の選択肢がなぜ不適切か>

  • 選択肢C: 課長が自ら動く積極性は評価できますが、現状把握ができていない段階で新しい納期を約束するのは極めて危険です。守れない約束をして、さらに信頼を損なうリスクがあります。まずは事実確認が先です。
  • 選択肢B: 原因究明や再発防止策は重要ですが、「今」ではありません。まずは目の前の問題(納期遅延)を解決する「問題解決」が最優先です。緊急時に部下を詰問するだけでは、状況は一切好転せず、むしろ部下を萎縮させ、今後の報告がさらに遅れる原因にもなりかねません。

重要度:高 / 緊急度:高

重要度: 高 / 緊急度: 高

この案件は、時間管理マトリクスにおいて「第Ⅰ領域(重要かつ緊急)」に分類されます。

  • 重要度(高)の理由:
    クライアントとの約束である「納期」に関わる問題であり、会社の信頼を直接損なう可能性があるためです。この対応を誤ると、取引の縮小や停止につながるリスクもあり、事業上の重要度は非常に高いと言えます。
  • 緊急度(高)の理由:
    納期が「明日午前中」と目前に迫っており、顧客への連絡やリカバリー計画の策定など、今すぐ着手しなければ手遅れになるためです。一刻の猶予もありません。

したがって、他のどの案件よりも優先して、即座に対応を開始すべき案件です。

納期遅延や進捗遅れは、どの職場でも起こりうる典型的な問題です。このような状況に直面した際、管理職として冷静かつ的確な対応ができるかが評価の分かれ目となります。

【アセスメントで評価される行動原則】

  1. 犯人探しより、問題解決を優先する:
    「なぜそうなったのか」という原因追及(Why)よりも、まずは「今どうなっているのか(What)」を正確に把握し、「これからどうするのか(How)」という未来志向の行動を優先しましょう。責任の所在を明らかにすることは、事後の再発防止策のフェーズで行うべきです。
  2. 部下を孤立させない:
    問題が起きた時こそ、管理職は「チームで乗り越える」という姿勢を示すことが重要です。「一人で抱え込ませて申し訳なかった」という視点を持ち、部下と一緒になって解決策を考えることで、部下の成長とチームの結束力を高めることができます。
  3. 報告しやすい雰囲気を作る:
    今回のケースは、部下が報告をためらったことが事態を悪化させた一因でもあります。普段から「悪いニュースほど早く報告してほしい」と伝え、報告してきた部下を責めずにまずは事実を受け止める姿勢を貫くことが、リスクの早期発見につながります。

アセスメント試験では、こうした「組織として問題を解決する力」や「部下への配慮・育成視点」が一貫して見られています。常に冷静に、かつ組織全体の利益を考えて判断する癖をつけましょう。

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