あなたはサニーウェーブ・テクノロジーズ株式会社 営業企画部の課長、山本太郎です。現在、週明けの月曜日の朝8時30分。今週は重要な新規プロジェクトの立ち上げを控えており、非常に多忙になることが予想されます。
デスクに戻ると、未読メールが数件届いています。その中に、特に気になる一件がありました。制限時間3分で、この問題にどう対処するかを判断してください。
差出人: 営業企画部 (匿名希望)
日時: 20XX年X月X日 (金) 18:35
件名: 最近の業務負荷について
山本課長
いつもお世話になっております。営業企画部の者です。
私事で大変恐縮なのですが、最近、業務負荷が非常に高く、心身ともに疲弊しております。
特に、佐藤順子先輩から頼まれる業務の肩代わりが多く、自分の担当業務に加えて残業が増える一方です。
佐藤先輩は経験豊富で頼りになる方ですが、どうしても手が回らない分が私に回ってきているように感じています。
部署内での調整も試みましたが、なかなか状況が改善されず、正直なところ限界を感じています。
匿名でのご連絡となり申し訳ありませんが、ご検討いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
回答と解説を見る
正解:A
選択肢Aがベストです。
選択肢Aがベスト
労務トラブルの初動において最も重要なのは、客観的な事実確認です。選択肢Aは、感情的な判断や一方的な聞き取りを行う前に、業務管理システムや日報といった客観的データに基づいて、田中健太と佐藤順子の実際の業務量や残業状況、タスク分担の実態を把握しようとしています。
- 公平性の確保: まず事実をデータで確認することで、その後の対応がより公平で論理的なものになります。感情的なヒアリングから入ると、先入観や特定の個人の意見に流されるリスクがあります。
- 問題の正確な特定: データに基づいて具体的な業務負荷の偏りや、残業の実態を把握できれば、問題の根本原因を正確に特定し、より適切な解決策を検討できます。
- リスクの軽減: 匿名メールという性質上、すぐに本人に接触すると、相手を追い詰めてしまったり、事態をこじらせてしまったりするリスクがあります。まずは自身の責任で状況を把握する姿勢が重要です。
データ確認後、必要に応じて関係者へのヒアリングや、人事部への相談へと進めるのが、管理職としての初動として最も適切かつ慎重なアプローチと言えます。
重要度:高 / 緊急度:中
重要度:高
部下の心身の健康、モチベーション、エンゲージメントに直接関わる問題であり、放置すれば生産性の低下、離職、さらにはハラスメント問題に発展する可能性も孕んでいます。組織全体の健全な運営に影響を及ぼすため、看過できない重要な事案です。
緊急度:中〜高
匿名での訴えである点、そして「心身ともに疲弊している」「限界を感じている」という表現から、当事者が精神的に追い詰められている可能性が示唆されます。直ちに感情的に動くのは避けるべきですが、放置すれば状況が悪化し、取り返しのつかない事態に発展するリスクがあるため、迅速かつ慎重な初動が求められます。
管理職として労務トラブルに直面した際、最も重要なのは「公平性」と「客観性」を保ち、「事実確認」を徹底することです。感情的な判断や、一方の意見のみで行動することは、事態をさらに悪化させるリスクを伴います。
- 冷静な状況把握: 匿名メールや口頭での訴えであっても、まずは内容を真摯に受け止め、感情的にならずに状況を冷静に分析しましょう。
- 客観的証拠の収集: 業務システム、日報、メール履歴、勤怠データなど、可能な限り客観的なデータに基づいて事実関係を確認することが重要です。これが、その後のヒアリングや問題解決の土台となります。
- 適切なタイミングと方法でのヒアリング: 事実確認ができた上で、必要であれば関係者へのヒアリングを行います。その際も、特定の個人を責めるような形ではなく、あくまで状況把握と改善のための対話であることを明確にする姿勢が求められます。特に匿名の場合、本人特定を急がず、まずは広く状況を把握する努力が肝要です。
- 関係部署との連携: 労務トラブルは個人で抱え込まず、必要に応じて人事部や上長に相談し、専門家の知見や組織としての対応を仰ぐことが、問題をより適切に解決するための鍵となります。
- 部下への配慮と環境改善: 最終的な目的は、部下が安心して働ける健全な職場環境を確保し、組織の生産性を維持・向上させることです。問題の根本原因を特定し、再発防止策を講じるまでが管理職の責任範囲です。
アセスメント試験では、このような状況で「焦らず、冷静に、客観的な事実に基づいて判断し、適切な順序で行動できるか」というマネジメント能力が評価されます。

