【部署間対立Lv1】営業とマーケの対立をどう解決?

【部署間対立Lv1】営業とマーケの対立をどう解決? インバスケット演習

あなたは、業務用ソフトウェアを開発・販売する「株式会社ネクストビジョン・ソリューションズ」の営業第一課の課長です。課長に就任してまだ1週間です。

今日は年に一度の全社方針説明会が終日開催されるため、あなたは会場に来ています。午前中のセッションが始まる前のわずかな時間に、未読メールを確認し、急ぎの案件から処理しようとしています。

  • あなたの役職: 営業本部 営業第一課 課長
  • 現在の時刻: 9:00 AM
  • 本日の予定: 9:30 AMから終日、全社方針説明会(原則PC使用不可)
  • 制限時間: この案件にかけられる時間は3分程度

【ご相談】マーケティング部作成の「スマートオフィスPro」新チラシについて


差出人: 山田 健太 (営業第一課)
日時: 本日 8:45 AM
宛先: あなた (営業第一課 課長)

〇〇課長

おはようございます。
営業第一課の山田です。

表題の件、ご相談がありご連絡いたしました。
来週から主力商品「スマートオフィスPro」の拡販キャンペーンで使用する新しい販促チラシのドラフトが、マーケティング部の鈴木さんから昨日送られてきました。

しかし、その内容がデザインを重視しすぎていて、お客様が知りたいであろう導入メリットや価格体系が非常に分かりにくくなっています。正直、このままでは営業現場で武器として使えません。

私の方で、お客様目線で具体的な修正案(赤字)を入れて鈴木さんに返信したのですが、「ブランドイメージを統一するのが我々の仕事です。現場の細かい意見をいちいち聞いていたら、一貫性のあるクリエイティブは作れません」と、取り合ってもらえない状況です。

このままだと、効果の薄いチラシが大量に印刷されてしまいます。
お忙しいところ恐縮ですが、課長からマーケティング部の担当課長か、鈴木さんご本人に、現場の意見を反映するようお話しいただくことはできないでしょうか。

よろしくお願いいたします。

山田 健太

A

部下の山田の意見を全面的に信頼し、マーケティング部の鈴木さんに直接電話をかけ、「現場が使いにくいと言っているので、すぐに修正するように」と強く指示する。
B

山田に「承知した。まずは君からもう一度、鈴木さんと冷静に話し合ってみてほしい。健闘を祈る」と返信し、当事者間での自主的な解決を促す。
C

山田に「状況は理解した。まずは双方から公平に話を聞きたいので、本日午後の休憩時間にでも、鈴木さんと3人で15分ほど話せないか調整してみてほしい」と返信し、調整を指示する。
回答と解説を見る

正解:C

選択肢Cがベストです。

選択肢Cがベスト

この選択肢が最も管理職として適切な初期対応です。理由は以下の通りです。

  • 1. 多角的な情報収集: 部下である山田さんの報告は一方的な視点である可能性があります。すぐに彼の意見を鵜呑みにするのではなく、まず対立の相手であるマーケティング部・鈴木さんの意見も聞こうとする姿勢は、公平な判断を下すための基本です。
  • 2. 対立から協調への転換: 「修正しろ」とトップダウンで指示する(選択肢A)のではなく、「まずは話を聞こう」という姿勢を示すことで、部署間の感情的な対立を煽ることを避け、問題解決に向けた建設的な対話の場を設定しようとしています。
  • 3. 部下の主体性の尊重: 問題解決を丸投げする(選択肢B)のではなく、会議の「調整役」を任せることで、山田さん本人に問題解決の当事者であるという意識を持たせ、主体的な行動を促しています。これは部下育成の観点からも有効です。

管理職の役割は、単なる仲裁者ではなく、異なる意見を持つ部署や担当者を、「売上向上」という会社全体の共通目標に向かって協力させるファシリテーターであるべきです。選択肢Cはその第一歩として最も優れた行動と言えます。

重要度:低 / 緊急度:低

この案件は、重要度と緊急度のマトリクスにおいて「重要度:低」「緊急度:低」に分類されます。

  • 重要度(低): 販促チラシのデザインは、あくまで販売戦術の一つです。これが会社の経営や事業戦略そのものを揺るがすような致命的な問題ではありません。もちろん、売上に影響はしますが、全社的な視点で見れば重要度は限定的です。
  • 緊急度(低): 「来週から配布予定」とありますが、今日この瞬間に決めなければキャンペーンが破綻するという状況ではありません。数日間の猶予はあるため、慌てて判断を誤るよりも、関係者の意見を調整する時間を確保することが可能です。

したがって、この案件は、感情的に飛びついて即時対応するのではなく、一度冷静に状況を整理し、適切なプロセスを踏んで着実に対処すべき案件と判断するのが正解です。焦って一方の肩を持つような行動は、より大きな部署間対立に発展するリスクをはらんでいます。

部署間の対立や利害調整は、管理職が日常的に直面する重要なテーマです。この種の課題に対応する際のマインドセットと、アセスメントで評価される行動原則は以下の通りです。

管理職としてのマインドセット

  • 1. 全体最適の視点を持つ: 自分の部署の利益(部分最適)だけを考えるのではなく、「会社全体にとっての最適解は何か?」という視点を常に持つことが重要です。営業の言い分、マーケティングの言い分、それぞれに正当性があります。それらを統合し、より高次のゴールを目指す視座が求められます。
  • 2. ファクトベースで判断する: 「〇〇さんがこう言っていた」という感情的な伝聞情報だけで判断してはいけません。客観的な事実(データ、過去の経緯、双方の主張など)を収集し、それに基づいて冷静に判断する癖をつけましょう。
  • 3. 敵ではなくパートナーと捉える: 他部署を「敵」や「障害」と捉えるのではなく、共通の目標を達成するための「パートナー」と捉えるマインドが不可欠です。対立を解消するのではなく、対立を乗り越えて協力関係を築くことを目指します。

アセスメントでの加点ポイント

  • 一方的な指示を避ける: どちらか一方の意見だけを信じて、他方に指示・命令を下すのは最悪手と評価されます。
  • 対話の場を設定する: 関係者を集め、事実確認と意見交換を行う場を設定するアクションは、協調性や問題解決能力の高さを示すものとして高く評価されます。
  • 部下に考えさせる・行動させる: 上司がすべてを解決するのではなく、部下に調整役を任せたり、代替案を考えさせたりすることで、部下育成の視点を持っていることをアピールできます。
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